多くの女性が悩みを抱えている肌トラブルとして、「シミ」「シワ」が挙げられます。
若い頃はシミシワのない美しい肌を保てていた人でも、
年齢を重ねるごとにシミシワが目立ってきてしまい、
メイクをしてもなかなか隠せない状態になってきているという方も
いらっしゃるのではないでしょうか?
シミシワ対策としては、やはりスキンケアが重要ですが、
食事でもシミシワ対策を行うことができるのです。
今回はシミシワに効果がある食べ物、
また食べてしまうことで逆効果となってしまう食べ物についてご紹介していきます。
ぜひ今回の記事を参考に、
普段の食事からシミシワ対策を行なっていきましょう。
対策をする前に、まずはシミシワの原因を探るところから始めていきましょう。
シミ・シワはそれぞれできる原因も異なります。
シミができる原因として最も考えられるのは「紫外線」です。
そもそもシミとは、
皮膚に悪影響を及ぼす紫外線から肌を守るためにメラニン色素が作り出されていきます。
そのため、逆にメラニン色素を持っていないと太陽光の下に肌を晒すことが難しくなってしまいます。
基本的に、肌は28日周期で古い層から新しい層へと生まれ変わり、剥がれ落ちていきます。
メラニン色素もこの時一緒に剥がれ落ちていくため、シミができたとしても徐々に薄れ、
最終的にはなくなってしまうのです。
しかし、あまりにも紫外線を多く受けている場合や加齢、ストレス、ホルモンバランスの乱れによって
ターンオーバーのサイクルが崩れてしまい、メラニン色素が肌に留まりシミとなってしまいます。
シワができる原因は、シワの種類によって異なります。
シワには肌のターンオーバーの低下と角質層で保有する
水分量が減ってしまうことで起きる「表皮性ジワ」と
真皮層にあるコラーゲンやヒアルロン酸などの水分を維持してくれる成分が減ってしまい
肌自体の弾力が失われる「真皮性ジワ」、
目尻や眉間など、表情を作る時にできるシワがそのまま癖になって残ってしまう「表情ジワ」などがあります。
表皮性ジワと真皮性ジワの共通点としては、どちらも肌が乾燥することでできてしまうという点が挙げられます。
中でも真皮ジワは若い時に浴びた紫外線のダメージが歳を取ってから表われることもあり、
肌のハリ・弾力を低下させて深いシワを作ってしまいます。
シミシワの原因が分かったところで、
どんな食べ物や栄養素を摂取するとシミシワ対策につながるのでしょうか?
今回は栄養素ごとに紹介し、その栄養素を摂取する際におすすめの食べ物をご紹介していきます。
美容成分としてもお馴染みのビタミンCは、
強い抗酸化作用を持っていることでシミの改善にもつながる栄養素です。
ビタミンCの抗酸化作用は、体内にある「活性酸素」を無害化させる効果が期待できます。
活性酸素は体を守ってくれる成分ではあるものの、
増えすぎてしまうと体内の細胞にダメージを与えてしまいます。
この活性酸素のダメージを和らげようとするのがメラニン色素を生み出すメラノサイトです。
メラノサイトがメラニン色素を生み出して肌細胞のダメージを引き受けてくれます。
それがどんどん増えていってしまうとシミも増えていってしまうのです。
ですから、活性酸素自体を抑制させればシミも減らすことができます。
また、ビタミンCにはコラーゲンを合成するのに必要な栄養素でもあるため、
コラーゲンだけを摂取するよりもビタミンCと一緒に摂取した方が効率的だと言われています。
コラーゲンが増えれば肌の弾力も戻り、シワやたるみ改善につながるでしょう。
ビタミンCと同じく抗酸化作用を持ったビタミンEもシミシワ対策に効果的な栄養素です。
ただ、ビタミンCとは違う特徴も持っています。
例えば、体内に過酸化脂質が増えていきタンパク質と結合することで
リポフスチンという成分が誕生します。
リポフスチンというのは老人斑を作り出してしまう成分でもあり、
リポフスチンが多ければ多いほどシミを作ってしまうのです。
ビタミンEは過酸化脂質の生成を抑える働きも持っていて、老人斑予防につながります。
また、血行促進効果も期待できます。
肌と血行の良し悪しは一見関係なさそうに見えますが、
実はとても密接に関係しているのです。
血流が低下すると新陳代謝が悪くなってしまい、
肌表面のターンオーバーも乱れやすくなります。
ターンオーバーが乱れればシミシワが作り出されやすい状態になってしまっているので、
気を付けなくてはなりません。
こういった状況を予防するためにも、ビタミンEの摂取は大切です。
亜鉛はミネラルの一種であり、免疫機能や神経伝達機能、成長機能など、
体の様々な機能にとって欠かせない栄養素でもあります。
亜鉛の免疫機能は肌にも大きな影響を与えるもので、
亜鉛によって肌の抗菌・抗酸化作用を保つことができます。
また、炎症を抑えたり、細胞の生成を調整する役割もあることから
、健やかな肌を保つためには重要な栄養素だと言えるでしょう。
さらに肌のターンオーバーも促してくれることから、美肌効果に期待できます。
亜鉛が不足しやすい人は、よく運動する人、汗をよくかく人です。
汗には多くの亜鉛が含まれていて、水分と一緒に流れ出てしまいます。
それでもじんわりと汗をかくくらいの運動であればそこまで亜鉛不足を心配しなくても良いのですが、
激しい運動・トレーニングを行なっている人は亜鉛が不足しがちなので
積極的に亜鉛を摂るようにしましょう。
動植物に含まれる色素の一種であるβカロテンは、
ビタミンAに変換されることからシミシワ対策におすすめの栄養素です。
ビタミンAは強い抗酸化力を持っていて、体内の酸化によるダメージを防ぐ力があります。
では、なぜビタミンAではなくβカロテンの方がおすすめなのかというと、
ビタミンAは体に吸収されると一時的に肝臓に蓄えられるのですが、
蓄積できるキャパシティを超えてしまうと過剰症につながってしまう可能性が高いためです。
ビタミンAの過剰症は頭痛や筋肉痛、めまい、悪心などがみられます。
しかし、βカロテンは体内に吸収されビタミンAに変換されたとしても、
体内に蓄積できる分までしか変換しないようになっています。
つまり、ビタミンAの過剰症になる心配がないのです。
そのため、βカロテンの方が積極的に摂っても問題ない栄養素となります。
体を鍛えている人にとってはお馴染みのアミノ酸は、
筋肉を作るだけではなくお肌にとっても欠かせない栄養素です。
そもそもアミノ酸がいくつもつながってできたものがタンパク質であり、
DNAなどもアミノ酸から作られています。
肌の構成成分の中にもアミノ酸によって構成されているものが多く、
アミノ酸が不足してしまうと肌も弾力性が失われ、どんどんシワやたるみが増えてしまうのです。
また、NMFと呼ばれる天然保湿因子もアミノ酸で構成されており、
もしアミノ酸が不足してしまうと肌の潤いが失われ、
シワだけでなく肌荒れにもつながってしまうでしょう。
さらにコラーゲンを生成する原料にもなっているため、
不足することでコラーゲン自体も不足してしまいます。
髪を作るためにもアミノ酸は必要なので、美肌だけでなく美髪を目指す人は
アミノ酸を積極的に摂取するようにしましょう。
栄養素には「5大栄養素」というものがあり、
糖質・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルに分類されています。
さらに食物繊維が第6の栄養素として知られるようになりましたが、
それ以外にもビタミンとは異なる栄養素として
「フィトケミカル」という成分もあることが明らかになったのです。
このフィトケミカルの一つでもあるポリフェノールは、
近年高い抗酸化作用から注目を集めています。
抗酸化作用が高いということでシミシワに効果があり、
さらに血管を広げて血流を良くしてくれる働きもみられます。
血流を良くするということは、肌のターンオーバーも促してくれるので
アンチエイジングにも効果的なのです。
ポリフェノールというと赤ワインを思い浮かべる方も多いかと思いますが、
実はポリフェノールにも様々な種類があります。
例えばチョコレートに含まれるカカオポリフェノールや
青紫色の色素成分でもあるアントシアニン、
米ぬかに含まれるフェルラ酸、
女性ホルモンのバランスを整えてくれる大豆イソフラボンなど、
これらの成分は全てポリフェノールの一種に含まれているのです。
前項目ではシミシワに効果のある食べ物・栄養素をご紹介してきましたが、
逆にシミシワを促進させてしまうような、
逆効果の食べ物・栄養素が存在するのも事実です。
ではどのような食べ物・栄養素がシミシワを作り出してしまうのでしょう?
コーヒーなどに多く含まれているカフェインは、メラニン色素を肌全体に拡散させてしまい、
色素沈着につながってしまう可能性があると言われています。 ただ、コーヒーが完全に悪いわけではありません。
実はコーヒーにも先程紹介したシミシワに効果のある栄養素・ポリフェノールが豊富に含まれており、
しかも緑茶に比べてポリフェノール吸収率が高いと言われているのです。
このことから、コーヒーを飲んでも良いのですが飲みすぎないようにすることを心がけましょう。
目安としては1日3~5杯がおすすめです。
お菓子や加工肉、マーガリン、インスタントラーメン、ファストフードなど、
様々なものに含まれているトランス脂肪酸は、
肌だけではなく体にとって悪影響を及ぼす可能性のある成分と言われています。
トランス脂肪酸は悪玉コレステロールを増やしてしまい、
その結果動脈硬化や心疾患のリスクが高まってしまいます。
日本人はまだ欧米に比べるとトランス脂肪酸の摂取量が低いと言われているものの、
インスタント食品をよく摂取するという方は注意が必要です。
トランス脂肪酸の摂取量に関してはまだ国の基準が決まっているわけではありませんが、
シミシワの要因にもつながってしまう可能性が高いのでできるだけ控えるようにしましょう。
シミシワに効果のある食べ物・栄養素において、ビタミンCについてご紹介しましたが、
ビタミンCを含む食べ物といえばレモンを思い浮かべる方も多いでしょう。
確かに、レモンにはビタミンCが豊富に含まれており、
ビタミンCを摂取するためにレモンを食事に取り入れているという方も少なくありません。
しかし、今回おすすめの食べ物には含めませんでした。
その理由として挙げられるのが、「ソラレン」という成分です。
ソラレンとは、紫外線に対し敏感に反応してしまう成分で、
ソラレンをたくさん摂取すると紫外線の吸収率が高まってしまうことが分かっています。
つまり、ソラレンを含む食べ物を朝に食べてしまうと、昼間紫外線の当たる場所に行った時、
通常よりも多くの紫外線を体内に取り入れてしまうことになるのです。
そのため、シミシワがどんどん増えてしまう可能性があります。
実はビタミンCを多く含む食材にはソラレンが含まれていることもあり、
特にレモンやグレープフルーツ、オレンジ、キウイなどが該当します。
これらの食材はビタミンC以外の栄養素も豊富なのですが、
食べるなら朝ではなく夜に食べると良いでしょう。
シミシワ対策には、ソラレンの取り入れ方にも注意することが大切です。
シミシワに効果がある食べ物・逆効果な食べ物をご紹介してきましたが、いかがでしたか?
スキンケアだけでなく食生活にも気を配り、
シミシワ対策を行なってみてはいかがでしょうか。